相続した不動産の名義変更期限はいつ?義務化とは何?

2023.12.23

相続手続きは多くの方にとって、不安と複雑さを伴う経験です。
特に法的な知識や手続きの期限に不慣れな方々にとっては、その重要性と緊急性を理解し、適切な対応をすることが不可欠です。
本記事では、2024年4月から義務化される予定の相続名義変更期限と法的背景について解説し、相続人が直面する可能性のある過料について紹介します。

相続名義変更の期限とは?義務化の背景を解説

1.相続登記義務化の背景

2024年4月1日より、亡くなった親の土地や建物の名義変更が義務化されます。
これまで、相続登記は法的義務とはされていませんでした。

しかし、土地や建物の所有権の明確化を目的に、変更が必要不可欠となりました。
名義変更は、相続が開始されたときから3年以内に行う必要があり、これを怠ると最大10万円の過料の支払いが必要になる可能性があります。

2.名義変更の必要性

名義変更の重要性は単に法的義務を遵守することに留まりません。
不動産の所有権が不明確な状態は、今後の相続人の権利を保護する上で大きな障害となってしまいます。
不動産登記が行われていない場合、相続人が所有権を主張するのが困難になり、結果として財産権の喪失につながるリスクが高まります。

3.2024年4月以前の名義変更も対象

注目すべき点は、2024年4月1日以前に亡くなった方の土地や建物についても、名義変更が義務化されることです。
これにより、すでに発生している相続に対しても、迅速に対応する必要が生じます。

相続登記義務の起算日とは?

起算日の定義

相続登記の起算日は、相続の開始を知り、かつ不動産の所有権を得たことを知った日から計算されます。
つまり、相続人が不動産の存在を認識し、自分が所有権を相続したと理解した時点で始まります。

この定義により、相続人は自己の法的責任を正確に認識し、適切な行動を取ることが求められます。

遺言書がある場合の起算日

遺言書が存在し、遺言により、不動産の所有権を得た場合にはどうなるのでしょうか。
遺言書がある場合、起算日は相続の開始を知り、かつ遺言によって所有権を相続したと知った日です。

遺言による相続がある場合、通常の相続よりも複雑なケースが多いため、専門家の助言を得ることをおすすめします。

相続登記の過料にも注意

法務局からの催告を受けた後も、正当な理由がないまま3年以内に相続登記を行わない場合、10万円以下の過料が課されるケースもあります。
相続登記を申請しない・できない正当な理由がある場合は、この過料の対象とはなりませんが、基準は非常に厳格です。

まとめ

この記事では、相続名義変更の期限とその重要性、法的背景について解説しました。
2024年4月から義務化される相続名義変更の期限に関して、相続人は法的責任を正確に理解し、適切な対応をとることが不可欠です。
期限を守り、過料のリスクを避けるためにも、相続発生後は速やかに行動を開始するようにしましょう。
不動産の名義変更についてお悩みの方は、ぜひ当社にご相談ください。
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